昭和54年5月23日 (水曜日)入院27日目 晴れ
0:00 吐く
1:30 大きく吐く
2:45 小水
3:55 吐く(黒い水)
5:20 吐く(真っ黒い、すごくニオイの強いもの)
6:00 小水
6:05 吐く(血のようなもの)
7:00 顔、手、足などを拭く、シッカロールをつける
7:29 血圧測定
7:50 吐く(黒ずんだもの)
8:48 小水
8:52 吐く
9:41 検温 36.3℃
10:10 点滴開始1本目 血圧測定
10:13 お尻に注射を打つ
昨夜から何度と無しに吐き続け、苦しい、苦しいの連続です(実妹記)
12:00 吐く(黒い水たくさん)
12:45 小水少々
13:25 点滴取替え2本目
14:00 検温 36.2℃
14:40 血圧測定
15:10 吐く(黒い水たくさん)
16:20 吐き気止めの注射をお尻にうつ
17:00 痛み止めの注射をする 院長先生回診
17:20 吐く(黒いものたくさん)
17:30 点滴取替え3本目
18:20 吐く 「息苦しい」と言う
19:30 血圧測定
19:55 吐く(真っ黒なもの血も混じっていた)
20:10 吐く
20:15 小水の出る注射を点滴の中に入れる
20:20 尿の管を入れる
酸素開始
21:00 血圧測定
21:30 尿の管からオシッコが漏れる
22:15 点滴取替え4本目 点滴の中に注射
23:20 点滴取替え(生理食塩液) 非常に苦しがっている
23:20 当直の先生見に来る (足と目を見ていく)
23:55 血圧測定
この日母の体は、完全に癌に占領され口から嘔吐するものは全て出血混じりであった。
大量の出血が体外へ排出されたために、貧血状態の悪化を起こし血液での酸素の運搬ができず
体の中の酸素量が減ってきていたのだろう。
息が苦しい、息が苦しいと何度も言っていた。
いつもよりも頻繁な血圧測定も出血による血圧低下をきたしていたのだろう。看護師の観察も
頻繁になってきている。
なによりも襲いかかる嘔吐により母の体は確実に疲労度を増し、残された体力も消耗していってしまっている。最後まで苦しみ、そこから解放されるには、死の時でしかなかったのだろうか?